リスクオフで円高になる訳
こんにちは まあこです。
リスクオフで円高になる訳
FXトレードでは、リスクオフの円高というのをよく聞くと思います。
テレビのニュースや新聞では、「安全資産とされる円が買われた」などと説明されます。
確かに、日本円は世界各国の通貨の中でも赤字国債が非常に少なく、安全資産といえると思います。
では、世界中の人々が日本円を買う動きになるかというと、そうではありません。
リスクオフでは、運用している株式や債権などを現金に換える動きとなります。
なぜ円高になるのかというと、運用しているクロス円通貨ペアを現金に換えるからです。
クロス円というのは、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円など。
スラッシュの右が決済通貨なので、円が買われるという事です。
FXではクロス円の取引が盛んです。ドルストレートよりもボラティリティが高く、投資妙味が大きいところから来ていると思われます。
欧米の投資ファンドの中には、2~3年の長期にわたり運用している場合もあるので、それを解消する動きになり、円高となります。
深刻なリスクオフはドル高になる
ドル/円月足チャートです。
矢印部分、リーマンショックの発端となったリーマン・ブラザーズが経営破たんしたのは2008年9月15日、急激な円高になったのは皆さんご存知だと思います。
ユーロ/ドル月足チャートです。
同じ頃、急激なドル高になったのがこのチャートから見て取れると思います。
このように、深刻なリスクオフはドル高になります。
世界基軸通貨の米ドルが買われるという事です。
各国の利下げ合戦、仮想通貨の出現など、通貨に対する概念は変わりつつあります。
「リスクオフは円高」と無条件に刷り込まれている人も多く見受けられます。
なぜそうなるのか、という本質的な事を知っておくのが大事かと思います。